The Kelownean Pavillion

当ブログではカナダにあるケロウナという町やブリティッシュ・コロンビア大学オカナガンキャンパス(UBCO)についての情報をまとめています。

Welcome to the Kelownean Pavillion!

 

当サイトではカナダのブリティッシュ・コロンビア州にある

ケロウナ

という町および

ブリティッシュ・コロンビア大学オカナガンキャンパス(UBCO)

についての情報をまとめています。

 

またカテゴリーごとにそれぞれ

 

ケロウナ基礎情報ではケロウナやオカナガンバレーについて

f:id:BenignKnave:20180614230505j:plain

benignknave.hatenablog.com

 

ケロウナ観光ツアーではケロウナの街の魅力や観光スポットについて

f:id:BenignKnave:20190207184430j:plain
benignknave.hatenablog.com

 

ケロウナ留学/UBCO情報ではケロウナ留学やUBCOの施設・イベントについて

f:id:BenignKnave:20180615145951j:plain

benignknave.hatenablog.com

 

カナダについてではカナダという国の全体像やカナダ英語について

f:id:BenignKnave:20190518204223j:plain

benignknave.hatenablog.com

 

情報をまとめているのでよろしければお好きなカテゴリーから記事をお選びください(カテゴリーはページ右からいつでもお選びいただけます)。

 

それではケロウナやUBCOが持つ魅力にどっぷり浸かってみてください!

 

カナダ英語の発展授業【発音編】

どうもみなさん、BenignKnaveです。

 

今回も前回に引き続きカナダ英語について詳しく見ていきたいと思います。今回は中編で発音をテーマに綴っていきます。カナダ英語の発音は非常に捉えにくいところがありますが、マスターしたらカナダ人に一歩近づけること間違いありません!

 

一般的にカナダ英語の発音はアメリカ英語の発音と非常に似ており、一部の例外事項を除けば、ほとんど識別不可能です。したがって、アメリカ人がカナダ人と話していてもカナダ人だと気づかないことが往々にしてあります。しかし、カナダ英語独特の発音は確実に存在し、現実にも使われています。

 

それでは発音の特徴に沿って順番に見ていきます。

 

 

①カナディアン・レイジング(/au/, /aɪ/)

まずはカナダ英語の代名詞とも呼べるカナディアン・レイジング(Canadian raising)についてご説明したいと思います。カナディアン・レイジングとはある特定の音を発音する時に通常よりも下の位置を高く上げた状態で発音するという現象です。これはカナダ全土とアメリカの一部で見られます。

 

この具体的な音とは/au/と/ai/を指します。本来アメリカ英語では/au/と/aɪ/の音は口を大きく開けてそれぞれ「アウ(アーウ)」「アイ(アーイ)」と発音するのですが、カナダ英語では口を小さく開けて短めに「アウ」「アイ」と発音します。あまり「ア」に力を入れずに発音することを意識してください。舌の位置がどうこうと書いてはありますが、意識して舌の位置を変えなくても正しく発音すれば舌は自動でついてきます笑。イメージとしては/ʌu/や/ʌɪ/の音になります。

 

ただし、このカナディアン・レイジングは全ての状況でおこるわけではありません。/au/と/aɪ/の後に来る音が無声音でなければこの現象は発生せず、有声音の前ではアメリカ英語と同じく大きく口を開けて発音します。無声音とは声帯を振動させずに発音する音で、/p/、/t/、/k/、/f/、/s/、/h/の6つです。つまりこれらの音の前に/au/や/aɪ/があればカナディアン・レイジングは起こるのです。

 

例を見てみましょう。

 

/au/: out, about, scout, clout, south, mouth etc

/ai/: right, kite, sight, ice, height, bite etc

 

上の単語はカナディアン・レイジングが用いられる典型例です。逆に用いられない例として、/au/であればfoundやloud、/aɪ/であればrideやsizeなどのような有声音が後ろに来る語では起こりません。

 

最後に、このカナディアン・レイジングの程度も地域によってかなり変わります。ブリティッシュ・コロンビア州などの西の州では上の通り比較的「ア」に近い音ですが、オンタリオ州などの東側の地域では「エ」に近い音になります。したがって/au/と/aɪ/がそれぞれ、/ɜu/と/ɜɪ/のように聞こえる場合があります。また、特にブリティッシュ・コロンビア州においてなのですが、/au/の音だけレイジングになり、/aɪ/はアメリカ英語と変わらない発音をする人々もかなり多くいます。

 

加えて、/a/のあとにrがあるstartやdarkのような音にも、東に行けばカナディアン・レイジングが発生し、よりくぐもった音になります。

 

それでは実際に動画で確認してみましょう!

 

www.youtube.com

 

この動画の2:17からのシーンでdrop outのoutの発音がかなりアメリカ英語と違うのがわかりますね!ちなみに彼らはprankという種類のドッキリ動画を撮っているNELKというオンタリオ州出身のユーチューバーなのですが、なかなか面白いですよ!レストランやショップの店員、動物園のスタッフなどになりすましてめちゃくちゃなことを言うといった内容の動画を主にあげています笑。この動画は勝手に通ってもいない大学の授業に行って途中でキレてやめるというなかなかクレイジーな内容のものです笑。

 

②3つの音の融合(/ɔ:/, /ɒ/, /ɑ/)

次は音の融合についてご説明します。

 

ですがまずその前に、/ɔ:/と/ɒ/と/ɑ/の発音について簡単に見ていきましょう。ご存知の方も多いと思いますが、これらの音は全て似たような音で、口を大きく開けて発音します。

 

/ɔ:/の発音は「オ」の音を

/ɑ/の発音は「ア」の音を

/ɒ/の発音は「オ」と「ア」の中間の音を出すイメージです(「オ」から「ア」に音が移る「オア」のような音にもなります)。

 

/ɔ:/は主にawやoughの音などで用いられます。例を挙げれば、awkwardやthoughtなどが含まれます。/ɑ/は主にaやoの音に使われます。fatherやKahnなどが例として上げられます。最後に/ɒ/はoなどの文字の発音対象になることが多いです。cotやnotなどですね。

 

さあこれで音の違いについてわかっていただけたと思うのですが、北米の特定の地域ではこれらのうち2つ、もしくは3つ全ての音が同じ音になるという現象が起こります。

 

参考)/ɔ:/, /ɒ/, /ɑ/のうち、/ɔ:/, /ɒ/が同じ音になる現象をcot-caught merger、/ɒ/, /ɑ/が統一される現象のことをfather-bother mergerと呼びます。

 

標準カナダアクセントでは/ɔ:/, /ɒ/, /ɑ/の音が全て同じになり、/ɒ/の音に統一されます。したがってawesome、dollar、fatherの1音節目の音が全て同じになり、「オ」と「ア」の間の音に聞こえるのです。ちなみにニューファウンドランドやその周辺の海洋州では全て統合されるのは同じなのですが、/ɑ/やもっとくぐもった「ア」の音になります。

 

また例外として/ɔ:/のあとにrの音が来る単語ではこの現象は起こらず、強い「オ」に近い音になります。その例としてsorry、borrow、tomorrowがあります。アメリカ人はsorryをsahryのように/ɑ/を使って発音する人が多い一方で、カナダ人は/ɔ:/の通りそのまま「ソーリー」と発音する人が大半です。

 

③地域的な音の分離(/æ/, /ou/)

次は/æ/と/ou/の発音についてです。なかなか気づかない場合もあるのですが、これをマスターできればカナダ人にかなり近づくことができると思います。

 

まずは/æ/です。これは口を横に広く開けるイメージで「エ」と「ア」の中間の音を出すのですが、actやappleなど様々な単語に使われています。しかし、この単語がrとn(m)とgの前に来たときとそれ以外の音の前に来たときでは発音が少し変わります

 

これらの音の前に来たときには/æ/の発音が短く「エ」と「ア」の中間の音を出すのではなく、「エ」と「ア」を繋げて長く「エア」と発音するようになったり(主にnの前)、「エー」になる傾向があります。そのため例えばmarryであれば「メーリー」の音に近くなります。したがってMaryとmarryとmerryの音の区別がつかなくなります(この現象をMary-marry-merry mergerと言います)。これらの変化の度合いは地域によって変わります。rに関してはケベック以外の全ての州でこの傾向が見られるのですが、n(m)の前に/æ/が来た場合の変化は、ケベックで見られないのは同じで、それ以外の地域だとオンタリオノヴァ・スコシアでは強く見られ、西部の地域では弱めに見られます。逆にgの前で起こる変化は、西の方が強くなり、東に行けば弱まります。また、中には「エア」を長く言う代わりに音が/eɪ/に近くなる場合もあります。その場合にはVancouverがVain-couverのように聞こえます。

 

ここでそれぞれrとnとgの前に/æ/が来る単語の例を挙げておきます。

r: carry, marry, Mary, Harry etc

n (m): can't, family, band, camera etc

g: bag, sag, drag, flag etc

 

最後に、/ou/と言う音が/o/のように聞こえるという現象をご紹介したいと思います。これは主にブリティッシュ・コロンビアとthe Praries(アルバータサスカチュワン、マニトバ)で見られるのですが、soが「ソウ」から「ソー」に近い音となります。しかし最近の若い世代にはそこまで見られません。

 

④その他

他にも個別でアメリカ英語には見られないような特異な発音をする単語があるのでずらっと見てみましょう(本当はかなりたくさんあるのですが、実際形骸化しているものはスキップします)!

 

・アクセントの位置が変化:adultとcompositeはアクセントの位置が手前に来る。

・/ɒ/が/ou/になる:progressとprocessとprojectは/ɒ/の音が/ou/になる。

・/aɪ/が/ɪ/になる:semiやmultiやantiといった語はそれぞれ「セミ」「マルティ」「アンティ」と発音する。

・外来語が/ɒ/から/æ/へ:pasta、drama、llama、pyjama、Gaza、Vietnamのような外来語はそれぞれ/ɒ/ではなく/æ/を使って発音する。

・milk:一部の話者の間では/mɪlk/から/mɛlk/になる。

・foyer:foy-ay(フォイエイ)となる。

・Z(文字):zeeではなくzedの発音に変化。

・pecan:アメリカ風の/pəˈkɒn/ではなく/piˈkæn/になる。

・syrup:/ˈsɪrəp/か/ˈsɜrəp/になる。

・vase:/vez/の音になる。

 

またtの音がd に変わる現象はアメリカ英語で一般的に見られると思うのですが(betterがbedderのような音になる)、カナダ英語ではアメリカ英語ほど頻繁に発生するわけではありません。例えば、winterはアメリカでは比較的多くの地域でwinnerとなりinternationalがinnernationalのように聞こえると思うのですが、カナダではtをしっかり発音する人の割合が多いように感じます。特にliterallyのような日本人にとって発音の難易度が高い語は比較的楽になるかもしれません(アメリカではliderallyでカナダではlitrallyのように聞こえることもかなりある)。こういった現象があり、なおかつスラングアメリカほどは用いられないため、よくネットの記事などでカナダ英語は初心者に向いていると言われるのでしょう。実際カナディアン・レイジングや音の融合などを知らなくても相手の言っていることを聞き取るのに支障はほとんどないと思います。またアメリカ南部の英語や黒人英語のような独特のリズムもないので、教科書の英語と比較的似ているのは事実です。

 

 

以上で今回のレッスンを終わりたいと思います。非常に複雑な内容になってしまいましたが、もしカナダ英語を身につけてみたいという方がいらっしゃれば是非参考にしてみてくださいね!それでは次回の記事でお会いしましょう。

ではでは〜